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春闘本番、京都・滋賀の大手もベア低く 中小労組は波及警戒

京都企業のベア
京都企業のベア

 2017年の春季労使交渉(春闘)が京都や滋賀でも本格化している。大手企業を中心にベースアップ(ベア)の回答が相次いだが、トランプ米政権の誕生による先行き不透明感などから経営側は業績の見通しに慎重な姿勢を崩しておらず、上げ幅は前年割れが目立つ。政府が働き方改革を掲げる中、長時間労働の是正や休暇の取得推進なども交渉の焦点になっている。

 賃上げは村田製作所とオムロンが月額千円、島津製作所が同700円、GSユアサは諸手当と合わせて同900円と、いずれも4年連続のベアとなったものの、前年実績に比べると300~500円下がった。

 多額のベアを近年実施して注目を集めていた王将フードサービスは今回、ベアを行わなかったが、昇進に伴う賃金アップなどの給与制度見直しで2418円を引き上げた。労働組合からの要求に対して満額で回答した。

 ベアが前年を下回った理由について、GSユアサ広報・IR室は「足元の景気はまずまずだが、今後の市場の変化が読めない」と説明。労組からは「厳しい戦いだったが、何とか4年連続のベアを得た。為替の影響に悩まされた1年だったため、企業側の言い分も理解できる」(村田製作所労組)との声が聞かれた。

 働き方の改善も多くの労組が要求した。オムロンは長時間労働の是正に向け、残業時間の上限を月80時間とすることで労使合意した。経団連と連合が合意した月100時間未満よりも厳しい規制で、従業員の健康維持や仕事と生活の両立に結びつける。

 このほか、1時間単位で休みを取得できるようにする制度の新設や、無年金の60~65歳の再雇用者に対する賃上げなどを交渉する労組もあった。

 連合京都は「大手は円安で収益が改善した面が大きく、これまでのベアで総人件費の負担も重くなっているため、賃上げ幅が縮小した」と分析。これから本格化する中堅企業や中小企業の労使交渉に向け、「単純に大手が下がっているから中小も下げる、とならないように盛り上げていきたい」と意気込む。

 中小企業の加盟が多い京都総評も「物価が上がっており、生活水準を維持するためには大幅な賃上げが必要だ」と強調。法定労働時間を超す残業を労使協定で認める「三六協定」の特別条項の撤廃なども目指す方針だ。

【 2017年03月20日 21時30分 】

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