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ヒューマンスポーツエンタテインメント社長 上原光徳氏

プロバスケで大阪盛り上げ
うえはら・みつのり 関西大経済学部卒。1984年に双葉商事入社。93年にヒューマンアカデミー入社し、バスケットボールの関連事業にかかわり、2005年からヒューマンスポーツエンタテインメント社長。愛媛県出身。46歳。

 プロバスケットボールのbjリーグで活躍する「大阪エヴェッサ」が二連覇を達成した。地域と共に今期も三連覇を目指すチームを運営するヒューマンスポーツエンタテインメントの上原光徳社長に関西のスポーツビジネスの現状を聞いた。

 −会社を二〇〇五年に設立したが、大阪エヴェッサにかかわる契機は。

 「親会社のヒューマングループが当時、プロバスケットリーグ発足に向けてトレーナーや審判の養成学校開設を計画していた折に大阪のチームの立ち上げが頓挫したため、その経営を持ちかけられて引き継いだ。プロ球団は利益を出すのが難しく、チーム名に会社名が付かずに広告効果が少ないため、上場企業として反対も多かった。だが、スポーツビジネスのノウハウを学ぶため、新潟アルビレックスの試合を視察に行った時に熱狂的なファンを見て可能性を感じた。スピード感があり、点も多く入る競技で、これは大阪であたると思った」

 −経営面の現状は。

 「年間予算は三億八千万円かかる。親会社のスポンサー料を入れれば黒字だが、純粋な単体では赤字が続いている。ただ入場者は一年目は四万三千人、二年目は六万四千人と拡大している。今期は会場を八カ所に広げて七万人を目指しており、完全な黒字転換を図る」

 −ファン獲得の工夫は。

 「地方と違い、大阪はほかに楽しめるエンターテインメントが多く、市民の興味をひくのは難しい部分もある。その中でハリセンを使った応援など大阪の地域色を強く出している。三年前から毎週、エヴェッサキャラバンも続いている。試合会場を起点に学校訪問してバスケットを教えたり、職業講話をしている。試合でもイベントを交えていろいろ楽しめるようにしている。家族で映画や遊園地に行くように『バスケを行こう』と試合観戦が日常的になるのが理想だ」

 −現在の運営課題は。

 「やはりPR面だ。スター選手を育てるなどメディアがとりあげたくなるようなチームづくりが必要だ。それには地道な地域活動で自分たちの足でPRすることが重要になる。現在の関西は既成概念を外して新しいことに挑戦することが少ない気がする。開発が進む北ヤードで屋内スポーツを常時楽しめるようにするなど新たな取り組みが必要でないか。将来的にはエヴェッサ方式が地域を盛り上げるモデルとなり、自前のスタジアムが持てるように努力したい」

 −滋賀県からリーグ参戦が決まった滋賀レイクスターズへの期待は。

 「滋賀の特徴やチームカラーをどう出すのかが楽しみだ。関西ダービーも実現し、双方ともすぐに応援に行けるので互いに白熱して経済効果も大きい。時折、中間地の京都で試合をやっても面白いのではないか」

【2008年3月15日掲載】