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麗光 金銀糸製造と菓子包装材

食感保持に「蒸着」応用
金銀糸の製造技術が、菓子の包装材、携帯電話の液晶部品など幅広い分野で生かされている(京都市右京区・麗光本社)
 パリッとした食感で人気のポテトチップス。その食感を保つための包装袋に、西陣織に欠かせない金銀糸の製造技術が生かされている。「車のホイールキャップやプラモデル、太陽電池にも、当社の製品が使われています」と奥満男社長(59)は説明する。
 金銀糸の製造販売だった同社は、会社設立当初から機械化を目指していた。金銀糸は和紙に漆を塗って金ぱくや銀ぱくを張り、細く糸状に裁断して作るため、時間と労力がかかる。そこで取り入れたのが、当時まだ日本ではなじみの薄かった蒸着技術だった。
 金や銀などの金属に熱を加えて蒸発させ、樹脂フィルムなどに均一に付着させる技術で、金銀糸の量産化に成功。レースやニット、造花やモールなどにも用途が広がった。そんな中、新しい分野として手がけたのが、スナック菓子の包装材だった。光って美しい意匠性ではなく、水や光、外気を通さない気密性が注目され、さまざまな食品に広がった。
 さらに近年、新たな用途として確立したのがデジタル機器分野だ。銀を真空状態で蒸着させたフィルムは、液晶を照らすバックライトの反射材として使われ、携帯電話の小型軽量化に役立っている。
 今後は環境やエネルギー分野にも用途を広げる予定だ。「先人たちが築いてきた技術をさらに磨き、社会に貢献したい」。奥社長はそう願っている。 =おわり

 麗光 1950年創業、55年会社設立。従業員約240人。本社は京都市右京区西京極で、栗東市と滋賀県日野町に工場がある。社名は金銀糸の美しさや社業発展を願って命名された。2007年3月期の売上高は約110億円。

【2008年5月6日掲載】