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【1】親竹選び(4月)

2年後の春へ、期待込め

 	親竹として選ばれたタケノコ。目印のササが立てられている(向日市物集女町)
親竹として選ばれたタケノコ。目印のササが立てられている(向日市物集女町)

 京都府乙訓地域は、高い品質を誇る「京たけのこ」の産地で知られ、その独特な栽培法は他の地域には見られない。年間を通じて行われるタケノコ栽培を写真で切り取り、紹介する。

 ザクザクという土を掘り起こす音があちこちから聞こえる西山の麓の竹林。乙訓地域の名産タケノコの収穫がピークを迎える中、地表から黒い頭を出したタケノコが、ところどころに見える。
 「これがこれから親竹になるタケノコ。地下で根を伸ばし、その根にタケノコがつく」。タケノコ農家の春田正之さん(70)=向日市物集女町=が話す。

 タケノコ農家がこの時期、収穫とあわせて行っているのが「親竹選び」。周囲の竹の生え具合を見ながら、親竹として育てるタケノコを掘らずに残す。各農家は、間違って掘り出さないよう、目印として枯れたササや竹の細い板などを立てる。

 親竹は5~7年で切り、次の親竹に引き継がれる。「今年はタケノコが少なく、思ったところに生えてくれないので難しい」と苦笑いする春田さん。ことし親竹に選ばれたタケノコが、次のタケノコをつけるのは再来年の春。2年後の収穫に期待を込め親竹の成長を見守っている。

【2017年4月29日掲載】