(四の一)



 出世稲荷

 出発地点の千本通と旧二条通、つまり太子道との交差点付近に、出世稲荷神社が鎮座している。社伝によると、この神社は初め、豊臣秀吉がかつてこの付近一帯に造営した聚楽第の中にあったが、聚楽第が壊された後、寛文3年(1663)に現在地に移されたという。神社の名前は、秀吉の出世物語にちなんでいるとのこと。




 石鳥居

 この社殿の裏手に石鳥居があるが、その柱の部分に牧野省三や尾上松之助などといった名前が刻まれているのが分かる。この鳥居を寄進した人の名前だが、牧野省三は明治から大正にかけて活躍し、時代劇映画の生みの親といわれる大監督。

 尾上松之助は「目玉の松っちゃん」のニックネームで知られる大スター。裏手にひっそりと建ち、つい見逃してしまいそうな小さな鳥居にも、かつての映画人たちの夢が託されている。



▼次を巡る▼