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GSユアサ 村尾修社長

LiB非車載でも伸び
切り開く2019


村尾修社長
村尾修社長

 ―足元の事業環境は。
 「海外拠点が多いが、ほとんどが地産地消で現地向けの生産をしていて米中貿易摩擦や為替の影響は小さい。懸念材料は原材料価格の高騰だ。リチウムイオン電池(LiB)は需要が旺盛で原材料価格が上がっている。鉛価格は最近は安定しているが、いつまで続くか分からず楽観できない」

 ―LiBの動向は。
 「車載はハイブリッド車(HV)とプラグインハイブリッド車(PHV)向けを中心に伸びている。今後は強みが生かせる高出力のHV向けと、エンジン始動用の12ボルトに集中する。昨年は北海道で風力発電の変動緩和用で世界最大級の蓄電池を受注した。また、再生可能エネルギー固定価格買い取り制度の今秋からの順次終了を見据えて家庭用蓄電池も増えており、非車載も伸びている」

 ―主力の自動車向け鉛蓄電池の見通しは。
 「量産に強いパナソニックの鉛蓄電池事業を昨年10月に完全子会社化し、生産体制の最適化を進めている。2025年ごろまではアジアや南米、アフリカを中心にエンジン車が増える見込みで、鉛蓄電池も伸びる。国内はもちろん、中国でも高付加価値のアイドリングストップ車向けが伸びている」

 ―電池を核にしたソフトの展開を目指している。
 「産業用や家庭など幅広い分野に蓄電池が広がり、電流や電圧、抵抗のようなデータを遠隔監視して電池の状態や交換時期を知らせるメンテナンスの需要が増えるだろう。すでにシステムはあり、事業として力を入れたい」

「ボーダーレス時代」

 異業種が境界を越えて連携したり、競合したりする時代になった。その中で、ハードのメーカーもソフトが重要になる。私たちも電池の製造販売だけでなく、システムやアフターサービスまで扱う企業になる必要がある。

【2019年01月18日掲載】