『子宮頸がんを予防するために』 「“美”自分力発揮」Vol.1 京都新聞子宮頸がん予防啓発キャンペーン/京都新聞

「“美”自分力発揮」Vol.1 京都新聞子宮頸がん予防啓発キャンペーン/京都新聞


『子宮頸がんを予防するために』 「“美”自分力発揮」Vol.1 京都新聞子宮頸がん予防啓発キャンペーン
女性なら無関心ではいられない!年齢に関係なく、定期的に受診を
京都産婦人科医会 会長 田村秀子婦人科医院 院長 田村秀子さん
■遺伝や体質に関係なく、なり得るがん
 子宮がんには体がんと頸がんの2種類ありますが、子宮頸部(入り口)にできる頸がんが若い女性に増えています。原因は性交渉によるヒトパピローマウイルス(HPV)への感染で、性経験がある女性の約80%は感染するといわれています。たいていは免疫力によって体外へ排せつされますが、子宮頸部でとどまり、感染から10年ほどかけて異形成という前がん状態を経てがん化することがあります。一生のうちに日本人女性の74人に1人が子宮頸がんと診断(※1)されています。
 体がんは肥満・出産経験のない女性に多い傾向がありますが、頸がんは遺伝や体質などに関係なく、誰でもなる可能性があるのです。また、他のがんは高齢になるほど発症率・死亡率とも上昇しますが、子宮頸がんは発症のピークが20代後半から40代と、これから妊娠を考えていく比較的若い世代に多くなっています。

■妊娠・出産の喜びを自ら失うこともある
 子宮頸がんの初期は、自覚症状がまったくありません。出血などが認められるころには、かなり進行している場合が多いのです。前がん状態であれば手術で患部を円すい形に切除することでほぼ100%完治します。一方、術後は精子を子宮の奥まで運ぶ能力が落ちることもあるため妊娠しにくくなったり、流産の可能性も高まります。子宮は成熟して妊娠し、胎児を育てる機能を持っています。初潮から閉経までの間で、安全に妊娠・出産できる期間には限りがあります。子宮頸がんでその期間をさらに短くしてしまい、子どもを産み育てたいという願いを諦めなければならなくなることもあります。

■快適に安心して生きるために受診を
 誰でもなる可能性のある子宮頸がんから身を守るためには、定期的に検診を受けて早期発見をすることが極めて重要です。ところが日本の検診受診率は数年前より上昇しているとはいえ、欧米諸国に比べてまだまだ低いです。受診しない理由として、「がんだったら怖いから」「恥ずかしい」という声をよく聞きますが、本当にがんであればためらっているうちに進行してしまいます。ワクチン接種も予防の選択肢の一つですが、接種しないのであれば必ず検診を受診してください。
 娘さんを持つお母さんにお願いしたいのは、「うちの子に限って大丈夫」と思わず、ごくありふれたウイルスへの感染ということを理解し、受診を促してあげてください。もちろん何歳になっても罹患の恐れがあるため、自らが率先して定期的に受診することも大切です。娘さんが20歳になれば、一緒に受診するのも良いですね。
 検診は予約(※2)や前日からの絶食などは不要で、検査自体も短時間で終わります。医院で受診すると、周辺部を超音波でチェックもしますから、卵巣・子宮の異変に気付くこともあります。さらに、婦人科系の相談もできるので、例えば生理不順や生理痛がひどいなどの悩みがあれば聞いてみるのもいいでしょう。いつまでも輝いて生きるため、20歳を過ぎたら年に一度は婦人科(※3)を訪れてください。


※1 出典:人口動態統計2015年(厚生労働省大臣官房統計情報部編)
※2 予約が必要な医院もあるため、事前に電話でお問い合わせください。
※3 京都産婦人科医会ホームページで、最寄りの医療機関が調べられます。


子宮頸がんの年齢階級別罹患率

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