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夢舞台には立てなかったけど…元球児、ラジオ甲子園で頂点

福山さんから贈られたサインボールを前に笑顔を見せる富田さん(長岡京市今里)
福山さんから贈られたサインボールを前に笑顔を見せる富田さん(長岡京市今里)

 昨春の選抜高校野球大会に初出場した乙訓高(長岡京市友岡1丁目)の元野球部員が、ラジオ番組が企画した「ラジオ甲子園」で全国の頂点に輝いた。甲子園球場のグラウンドには立てなかったが、アルプス席から見た夢舞台での思いを電波に乗せた。次の夢へと歩み始めた元球児は、23日に開幕する今年のセンバツに臨む全国の「後輩」たちへエールを送る。

 ■センバツで応援団優秀賞に貢献

 今春乙訓高を卒業した富田康生さん(18)=長岡京市今里。小学1年から野球を始め、入学した同高でも甲子園出場を夢見て野球部に入部した。必死に練習したが3年間背番号はもらえず、初出場した昨年のセンバツは応援席に。盛り上げ役として大会の応援団優秀賞に貢献した。「自分のできることをしようと思った。連れて行ってくれた仲間に感謝」と振り返る。「バッターボックスには立ちたかったけど…」

 富田さんのもう一つの夢はラジオパーソナリティー。俳優で歌手の福山雅治さんの番組「福のラジオ」(TOKYO FM)は昨夏に「ラジオ甲子園」を企画した。業界に興味がある高校生までの若者から、3分程度のフリートーク作品を募集した。「野球はだめでもこの場所なら輝ける」と、富田さんも応募。甲子園球場のアルプス席で声をからした思い出やパーソナリティーへの夢を語り、「忙しいのか、暇なのか。そうじゃなくて人生充実していることが大事」と結んだ。この作品が昨年末に最優秀賞に選ばれた。

 番組プロデューサーの宮野潤一さん(43)は「構成のセンスや不特定多数のリスナーを意識した言葉使いなど、ラジオへの思いが分かる作品。業界で活躍してくれる原石だと感じた」と評価する。

 「形はどうあれ、『甲子園』で一番になれたのはうれしかった」と話す富田さんは今春、大阪芸術大の放送学科に進み、次の夢へ一歩踏み出す。

 球春を告げるセンバツがもうすぐ始まる。スタンドから選手を見守る後輩球児に富田さんは声援を送る。「スタンドで過ごした経験はいつか自分の役に立つ。応援の力があってこそあの雰囲気が生まれる。置かれた場所で精いっぱい頑張って」

【 2019年03月20日 10時35分 】

ニュース写真

  • 福山さんから贈られたサインボールを前に笑顔を見せる富田さん(長岡京市今里)
  • 昨春の選抜高校野球で応援を盛り上げた富田さん(兵庫県西宮市・甲子園球場)
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