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夫殺害の妻に法定刑下回る猶予判決 京都「生活は絶望的」

 京都府福知山市の自宅で夫を殺害したとして、殺人罪に問われた妻(82)の裁判員裁判の判決が10日、京都地裁であった。中川綾子裁判長は「生活状況は絶望的で被告を非難することはできず、法定刑(殺人罪は5年)の下限を超えて酌量軽減すべき」として、懲役3年、保護観察付き執行猶予4年(求刑懲役6年)を言い渡した。

 判決によると、妻は2017年2月4日午前7時15分ごろ、同市夜久野町板生の自宅で、夫=当時(87)=の首を電気コードで絞めて窒息死させた。公判では、被告のうつ病による責任能力の有無が争点となっていたが、中川裁判長は「うつ病が犯行そのものに直接与えた影響は大きいとは言えない」として「完全責任能力が認められる」とした。

 その上で、妻は16年秋からうつ病が重症化したが、軽度の認知症がある夫からの理解が得られず、暴力も振るわれ、同年末に自殺未遂に至ったと説明。その後も周囲の十分な支援が得られなかったなどとして、「絶望的な状況から逃れるために衝動的に殺害に至った動機は強く非難できず、同情に値するものと言わざるを得ない」と述べた。

【 2018年01月10日 22時50分 】

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