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社説:森友学園文書 真相解明はこれからだ

 学校法人「森友学園」への国有地売却問題で、財務省は、決裁済み文書の書き換えを認めた。

 国会議員に提示した文書は偽物だったということになる。

 森友学園に国有地が大幅に値引きされて売却された疑いが浮上したのは昨年2月。その後の国会審議は偽文書を前提に進められていた。

 国会には、国民の負託を受け行政をチェックする役割がある。行政が偽文書を出せば、それは果たせない。国会を冒瀆(ぼうとく)し、民主主義の根幹を揺るがす行為だ。膨大な時間と国費も無駄になった。

 誰の指示でいつ、何のために行われたのか。真相を明らかにする必要がある。

 文書の国会提出当時の理財局長だった佐川宣寿氏は懲戒処分を受け、国税庁長官を辞任している。

 財務省は本省幹部や近畿財務局の担当職員の処分を検討している。麻生太郎財務相は「理財局の一部の指示」としているが、大臣の責任は重大だ。内閣を統括する安倍晋三首相も同様である。

 財務省の調査によると、国有地売買の決裁文書に添付した調書など14文書で書き換えがあった。

 2015年2月から16年6月にかけての5文書と、関連する14年6月~16年6月の9文書が書き換えられていた。入念な作業だったことがうかがえる。

 当初文書にある交渉の経緯や「本件の特殊性」といった文言が削除されていた。1ページ丸ごと削除された部分もあった。安倍首相夫人の昭恵氏や複数の政治家の名前も削除されていた。

 昭恵氏から「いい土地ですから前に進めてください」と言われたと森友側が発言していたことや、昭恵氏が森友学園を視察、講演したとの記述も消えていた。

 財務省は、佐川氏の国会答弁との整合性を図るためだったと説明している。もはや書き換えではなく、悪質な改ざんではないか。

 公文書の改ざんは最長で懲役10年の重罪だ。危険を冒して書き換える必要があったのはなぜか。

 安倍首相は問題発覚直後の国会で「私や妻が関わっていたら首相も国会議員も辞める」旨の答弁をした。この発言に合わせ昭恵氏らの名前を削除した可能性はないのか。

 存在しないはずの文書があった-。こうした問題は、陸上自衛隊の日報、加計学園に関する「総理のご意向」文書に続き安倍政権で3回目である。

 時々の都合で事実を改変してはならないことを、安倍政権は理解する必要がある。

【 2018年03月13日 08時45分 】

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