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「役場の食堂」町民に惜しまれ閉店 さらば名物料理と昭和歌謡

閉店を前に、笑顔で接客する店主の永田さん(左)=精華町役場
閉店を前に、笑顔で接客する店主の永田さん(左)=精華町役場

 京都府精華町役場の現庁舎開設と同時に庁内で営業を始め、18年間にわたって町民に親しまれてきた喫茶食堂「たつみ」が11日、閉店する。店主の永田龍藏さん(66)=同町植田=の陽気な語り口やオリジナルメニューが好評だったが、体調などを考えて決断した。

 たつみは、町内で約30年間すし屋を営んできた永田さんが応募して2001年に開店し、スタッフとともに切り盛りしてきた。味にこだわった豚カツが一番人気で、キムチ炒めにラー油をかけた「きむら~丼」も看板メニュー。リピーターの町民も多く、「お客さんが食べたいものを」と、メニューにない具材をサービスで入れることもあったという。

 昭和歌謡などがBGMで流れる店内は、永田さんの明るい声が響く。「600万円!」と冗談交じりに代金を求めたり、食べ終わった客に「気を付けて帰って」と声を掛けたりする。

 開店当初からもうけはなく、腰や左脚を手術して仕込みなどの立ち仕事もつらかったが、「お客さんが来てくれるから、やらないと。コミュニケーションはリハビリでもあるし」との一念でここまで続けてきた。

 10日も多くの客が訪れて閉店を惜しんだ。永田さんは「お客さんはありがたい存在だった。感謝している」と最終日に備える。午前9時オープンで、売り切れ次第終了。町は、以降の入居などは未定としている。

【 2019年01月11日 14時44分 】

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  • 閉店を前に、笑顔で接客する店主の永田さん(左)=精華町役場
  • 人気を集めたメニューの豚カツ
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